top of page

私の音楽歴(3)

いつも良い演奏ができないことに悩みながら、

何とか克服したく、大学に入ってから、ますます

練習に明け暮れました。


大学に入ったばかりの頃、弟が音楽評論家の宇野功芳さんに心酔し、

宇野さんが熱烈に支持する指揮者のフルトヴェングラーの演奏を

聴くよう、私にも勧めてきました。

その演奏を録音で初めて聴いたのは、

ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」でしたが、

一音目から衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。

音楽の本質が深い部分から表現されていること、

音楽でこんな表現ができるのだ…と本当にショックでした。

この時、自分の目指したい方向が、明確にイメージできた気がします。

今でも、教えてくれた弟に感謝しています。


また、宇野さんは、ヴァイオリニストのチョン・キョンファや、

前橋汀子先生の演奏も、熱烈に支持していたので、私も大変

影響を受けました。


その後、国内外のコンクールで入賞できるようになるのですが、

これは、この時に目指す方向が固まったことと、

それまでに、先生方から高いレベルの表現技術を学ぶことができた

お陰で、その二つを、自分の中で消化できるようになったからだと

思います。


ここでは詳しく書けませんが、名だたる先生方から受けたレッスン

から学んだことは大きく、だんだん、評価されるための演奏よりも、

音楽の本質を追求する楽しさ、喜びに目覚め、初めて練習が

楽しいと思えました。


先生方のご指導がなかったら、不器用な私が、

国際コンクールで入賞することなど到底できなかったと思います。

この幸運に、今はただ感謝の気持ちでいっぱいです。


閲覧数:156回0件のコメント

最新記事

すべて表示

レッスンのご感想をいただきました♪

先日、単発レッスンを受けてくださったお子様のお母様からご感想をいただきました。 「先日はご指導をありがとうございました。 娘は、レッスンを受けて 学びが多くとても充実した時間で嬉しかった、と 笑顔で私に話してくれました。 レッスン後に弾いていた音色が良くなって、 私の心に響き、思わず拍手をしてしまいました。 (廊下でコソッと聞いていました) 」(お母様より) もうかなり曲の進んだお子様で、難曲をレ

記事: Blog2_Post
bottom of page